韓国・ソウルでは、個性的なインディペンデント書店と個人がつくる「独立出版物」とが、大手書店や大手出版社の本の網の目をかいくぐって独自の生態系をなしていて、その面白さは世界的にも稀です。そのことを日本にいち早く紹介した『本の未来を探す旅ソウル』の編著者、内沼晋太郎（NUMABOOKS）と綾女欣伸（朝日出版社）が、本書にも登場する韓国の三人の書店人――THANKS BOOKSのイ・ギソプさん、YOURMINDのイロさん、「私的な書店」のジョン・ジヘさん――に声をかけ、このホテルを訪れた日本や韓国、そして世界の人々に、日韓それぞれの国と文化を紹介するような本棚を一緒につくりました。

日本の選者であるNUMABOOKSは、日本語で書かれた、韓国文化に関する本や日本文化を紹介する本を、韓国の選者のみなさんは、韓国語で書かれた、韓国文化や韓国の出版物の今を伝えるような本を選んでいます。

お互いの国についてもっと知りたくなるような本のラインナップから、ぜひお気に入りの一冊を探し出してみてください。その一冊が、ここから出たときの街や人の景色を少し変えてくれますように。